20nm以下の粒子測定における世界的リーダー

ナノスポットライトシステム モデル 9410

ナノスポットライトシステムは、カノマックス FMT の増え続ける革新技術のラインナップに新たに加わった製品です。カノマックス FMT は Aerosol Devices 社および CT Associates 社とパートナー関係を結び、Focused Aerosol Deposision (フォーカスドエアロゾルデポジション) または FAD 呼ばれる新たな粒子捕集技術を開発しました。

半導体産業では何十年もの間ナノメートルサイズの粒子を計測する能力を保持してきましたが、一方でその粒子の元素成分を特定しようともがいてきました。半導体製造施設で半導体のイールドに影響を与える「粒子現象」が発生した場合、その現象のソースを特定し問題を解消するために粒子汚染となる成分を知っておくことが必要不可欠です。従来の走査型電子顕微鏡 (SEM) 方式を用いてこれらの粒子を 25mm のフィルターで捕集しようとすれば、サンプル捕集に長い時間が必要となります (通常数週間)。しかしこのような状況において、製造の中断を最小限に留めるためにはスピードがとても重要です。ナノスポットライトシステムの場合、一般的な捕集時間はわずか 24 時間です — 業界にとってこれは SEM よりもかなり優れた選択といえるでしょう。

FAD はナノパーティクルネブライザー (NPN) を使用して疑わしい超純水 (UPW) の液滴分布を生み出します。各液滴が乾固すると、実際の粒子あるいは不揮発性の残渣から形成されてできた粒子が、スポットサンプラーに供給されます。スポットサンプラーは 3 ステージからなる成長管を使用します:

  • コンディショナー。コンディショナーは制御された飽和水蒸気のエアロゾルの流れを作ります。
  • イニシエーター。イニシエーターは NPN が生成した粒子上で水蒸気が凝集する過飽和領域を作ります。
  • モデレーター。モデレーターは、液滴を過熱した捕集サブストレートにそっと置く前に、不要な凝集を抑えるために最終冷却領域を設けます。「スポットサイズ」は直径わずか 0.005 mm です。

サブストレートは SEM スタブ上の直径 1 インチのシリコンウェーハまたはポリカーボネート膜です。捕集表面に金被膜が作られると、SEM 技術者はウェーハの正確な中央位置に粒子のスポットを容易に見つけることができ、粒径が 5 nm 程度の微細な粒子を計測することができます。技術者は他にも エネルギー分散分光法 (EDS) 分析を行い、粒子の元素成分を特定することができます。

ナノスポットライトシステム模式図